2014年8月7日木曜日

ドゥルーズ&ガタリ『哲学とは何か』読書会 第十九回

読書会のお知らせです。
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日時:8月13日(水曜日) 18時30分-21時
場所: 原宿某所 
(財津理訳、河出書房新社、2012年)
範囲:第一部第四章「哲学地理」169-196?頁
担当:大久保

今回は「哲学地理」の章の最終部分を読みます。
古代ギリシアから現代へと舞台は移り、
哲学は資本主義や国家に抵抗する営みとして考察されます。
哲学は、資本主義の相対的脱領土化を、ユートピアを介して
思考上の絶対的な脱領土化へともたらすことによって、
現在に対して批判的な立場に立ち、
これによって哲学は政治哲学へと変貌すると
D&Gは説きます。

こうした立場を基調として、
ユートピアや革命の問題、西洋各国における哲学のあり方の違い、
人権の哲学への批判的考察など、さまざまな論点が扱われます。
また、アガンベンの『ホモ・サケル』でも参照された、
プリモ・レヴィがここでも特権的な参照項として
扱われていることにも注目すべきでしょう。
アウシュビッツの後、そして共産主義革命の挫折の後、
どのようにして哲学はラディカルであり続けられるか、
D&Gの最後の立場表明とも言えるテクストです。

果たして本章の最後まで読みきれるか今回は微妙なところですが、
できるだけ進めたいと思います。