2016年1月10日日曜日

ドゥルーズ&ガタリ『哲学とは何か』読書会 第三十一回

読書会のお知らせです。

日時:1月15日(金曜日) 18時30分-21時
場所: 都内某所
テクスト:ジル・ドゥルーズ&フェリックス・ガタリ『哲学とは何か』
(財津理訳、河出書房新社、2012年)
範囲:第二部第六章「見通しと概念」255-273?頁
担当:大久保

今回は、前回のバディウの箇所の復習からはじめ、
第六章の最後の部分を読みたいと思います。
今回の箇所は、これまでの議論を復習しながら、
潜在性の観点からファンクションと概念の関係を
整理する議論が中心です。

潜在的なカオスから、現働化した物の状態や物や体へという
下りの線を扱うのが科学や論理学などの役目だとしたら、
この現働化した状態から、線を遡って潜在性へと至り、
出来事としての概念や共立的な内在平面を見出そうとするのが
哲学の役目だとD&Gはまとめます。

こうした議論のなかで、ドゥルーズの哲学ではおなじみとも言えるテーマ、
出来事概念が大きく扱われます。
死の時間(日本語訳ではどうもそう訳されていないようですが)、
反実現、出来事の範例としての戦争や傷など、
『差異と反復』や『意味の論理学』で出来事に関して議論されてきたテーマが
今回の範囲で再び取り上げられます。
どれもドゥルーズ哲学の本質的テーマで、
しかもなかなか難しいところでもあるので、
議論しながら理解を深められたらと思います。

今回は少し早めに切り上げて、新年会の鍋を
つつくことにしましょう。