2019年4月12日金曜日

『シネマ』読書会 第26回

直前のお知らせになりますが、読書会のご案内です。

日時:4月17日(水曜日)18時30分-21時
場所: 都内某所
テクスト:
ジル・ドゥルーズ『シネマ1』
(財津理・齋藤範訳、法政大学出版局、2008年)
『シネマ2』
(宇野邦一他訳、法政大学出版局、2006年)
第1巻 第12章「行動イメージの危機」第二・三節(358–) 大久保
第2巻 第1章「運動イメージを超えて」第一節 上田

今回は第12章の第二節途中から、最低限第一巻を読み終わり、
可能ならば第2巻のとば口に入れればと思っています。
今年度はいよいよ第2巻の読解に進みます。

*** 第2巻に興味のある方は、今回からご参加いただくと、
第2巻の理解が深まると思います。
奮ってのご参加お待ちしています ***

前回のヒッチコックの分析を通して、
ドゥルーズのいう「行動イメージの危機」がどのようなものか少し見えてきました。
つまり、それは、知覚から行動へという回路が失調し、
ただ見るしかない純粋な光学的・音声的イメージが現れてくる事態です。
ヒッチコック『裏窓』の主人公がそのひとつの象徴として扱われていました。

今回は、まず第二節で、行動イメージの危機のもうひとつの例として
非ハリウッド系の戦後アメリカ映画が取り上げられ、
この行動イメージの危機の具体的特徴が挙げられていきます。

第三節では、行動イメージの危機の同じ特徴が、
戦後のイタリア映画(ネオ・レアリズモ)と
フランス映画(ヌーヴェル・ヴァーグ)のなかに読み取られ、
さらにそこから思考のイメージへの展開が予感されて、第一巻が締めくられます。

第2巻第1章については、時間の関係上、
上田さんから軽くイントロダクションをしてもらう程度で終わりになりそうです。