2016年5月25日水曜日

ドゥルーズ&ガタリ『哲学とは何か』読書会 第三十五回

日時:5月31日(火曜日) 18時45分-21時
場所: 都内某所
テクスト:ジル・ドゥルーズ&フェリックス・ガタリ『哲学とは何か』
(財津理訳、河出書房新社、2012年)
範囲:第二部第七章「被知覚態、変様態、そして概念」293-309?頁
担当:大久保

今回も引き続き第七章を読みます。

前回までの範囲では、被知覚態 perceptと変様態 affectが、
主体における知覚 perception・変様=感情 affection・オピニオンの
三つ組の枠をはみ出ているとされ、
さらにこの問題が生や生成の観点から語られてきました。

今回の範囲ではまず(前回も少し読みましたが)、
出来事が芸術作品に現働化するのではなく受肉するという
事態が語られます。
これによって哲学概念と芸術作品の関係が論じられます。

次に、この受肉の問題をさらに分析するために、
おそらくメルロ=ポンティを意識しながら、
現象学の「肉」の概念への批判が行われます。
D&Gによれば、被知覚態と変様態を担うには
「肉」のエレメントだけでは不十分で、
「家」と「宇宙」のエレメントが必要だと語られます。

このあたりの議論はかなり難しく、
僕もまだ十分には理解できていません。
みなさんと議論しながら理解を深められたらと思っています。

(2015/05/26 一部文面修正)