2014年2月16日日曜日

ドゥルーズ&ガタリ 『哲学とは何か』 「内在平面」 レジュメ

ドゥルーズ&ガタリ『哲学とは何か』(財津理訳、河出書房新社、2012年)の
第一部第二章「内在平面」のレジュメを公開します。
Web上の閲覧ではうまく表示されない場合があるようです。
その場合はダウンロードしてみて下さい。

内在平面は、ドゥルーズ哲学(とりわけ後期の)の要とも言える考えです。
それは、それぞれの哲学が暗黙のうちに前提している、直観的なイメージと
ひとまず言えます。
『差異と反復』において「思考のイメージ」と呼ばれていたものに対応していると
考えられます。
そして、カント哲学において「理性」が描く「理念」のように、
無限の場として構想されている点も特徴的でしょう。
この場のうちに概念たちが棲みつくとドゥルーズは考えています。

また、「平面」にわざわざ「内在」と形容が付されているのは、
「超越」への対抗がつねに意識されているためです。
『哲学とはなにか』の裏のテーマのひとつは、
「超越」批判であるとさえ言えそうです。

とりあえずの解題はこんなところで。
非常に難しい章ですが、このレジュメが読解の一助になれば幸いです。

ドゥルーズ&ガタリ『哲学とは何か』読書会 第十三回


読書会のお知らせです。
*読書会にご参加いただくには事前に登録が必要です。

日時:2月19日(水曜日) 18時30分-21時
場所: 原宿某所
範囲:第一部「哲学」 第三章「概念的人物」129-138?頁
担当:大久保

今回も、諸般の事情により、場所については
登録している方のみにお知らせします。

今回も「概念的人物」の章の続きです。
超越と内在について改めて論じる注に引き続いて、
概念的人物とその他の二つの要素、
すなわち概念創造と内在平面との関係が論じられます。
これでようやく、ドゥルーズ&ガタリの言う
「哲学」の全貌が少しずつ見えてきそうです。
これら三つの審級相互の「対応の規則」が
「趣味」と呼ばれます(136頁)。

「趣味」という言葉はすでに序論に見られますが(18頁)、
彼らの経験論的立場がこうした言葉の選択にも
表れていますね。

本章最後の「オピニオン」論(139頁あたりから)の
入り口まで今回たどり着ければよいと思います。